サリバチェックラボ 歯周病原細菌検査
検査項目とサリバチェックラボキットのご案内
【対象細菌】
※本検査における菌数の計算上の検出下限は、唾液の場合は1000 cell / ml、歯肉溝滲出液の場合は20 cell / チューブです。これ未満であった場合、報告書には「検出されず」と記載されます。
検査申込書・報告書・その他順次新しい名称に変更してまいりますのでご了解下さい。
〔歯周病原細菌〕 | |
---|---|
酸素のない歯周ポケットの奥底に生息し、歯周病と関わりが深い菌でひどい悪臭を発生します。毒素を放出して、歯茎の炎症や歯を支える骨を溶かしたりします。慢性歯周炎の発生に強く関与します。 | |
侵襲性歯周炎(急激に進行する歯周病の1種)に関わりがあるといわれる細菌です。毒素を放出して歯茎の炎症や歯を支える骨を溶かしたりします。体に侵入した細菌やウイルスを攻撃する白血球に対する毒素を作ります。 | |
Treponema denticola | スピロヘータというラセン状をした運動性のある細菌の仲間です。歯周病が進行すると組織の隙間に入って病状を急激に悪化させてしまいます。また免疫を抑制する成分を持っているため、この菌が爆発的に増えていても抗体が産生されないと言われています。 |
Tannerella forsythia | 紡錘状の形をした細菌です。P. gingivalisやT. denticolaと共に検出される部位は歯周病のリスクが高いと言われています。 |
Prevotella intermedia | 女性ホルモンによって発育が促進される細菌です。思春期性や妊娠性のホルモン関連性歯周炎を起こします。 |
《以下の項目を、申込書にご記入下さい》
・出血の有無
・ポケットの深さ(採取検体が歯肉溝滲出液の場合)
・口腔内における4 mm以上の歯周ポケット部位数
・口腔内全体のプロービング時の出血割合
・臼歯部最大骨吸収
・28歯中の喪失歯数
・全身疾患(糖尿病など)の有無
・喫煙の有無と程度
【キット各構成品の説明】
<サリバチェックラボ歯周病原細菌5菌種用キット>
1. 検査申込書・・・・・・・・・・ | 検査菌数・菌種ごとで異なります。 |
2. ガム・・・・・・・・・・・・・ | 無味無臭のガムであり、唾液の採取に用いられます。 |
3. 唾液採取カップ・・・・・・・・ | 唾液採取の際、唾液を吐き出すために用います。 |
4. スポイト・・・・・・・・・・・ | 唾液採取カップから唾液を吸い取って検体輸送容器に入れるために用います。 |
5. ネームラベル・・・・・・・・・ | 受診者名・採取部位を書き、検体輸送容器に貼るために用います。 |
検体輸送容器を入れるために用います。この袋に入れて封をしてから検体送付用封筒に入れます。 | |
7. 検体輸送容器・・・・・・・・・ | ペーパーポイントや唾液を入れるためのフタ付きチューブです。検体採取後これを6.の検体輸送容器用ビニール袋に入れた後、8.の検体送付用封筒に入れてオーラルチェックセンターまで送ります。 |
8. 検体送付用封筒・・・・・・・・ | 申込書と検体輸送容器を入れ、オーラルチェックセンターへ送ります。 |
9. 使用説明書 |
OCR対応 検査申込書
<歯周病原細菌検査申込書1~5菌種>
歯科医院での検査内容等を記入します。
**検査申込書の種類について**
検査菌数ごとに専用の検査キットを事前にご購入下さい。
歯周病原細菌の検査キットは1菌種用から5菌種用まであります。
【検査申込書記入例】
*1. カルテ番号をご記入いただきますと2回目以降の検査の際、報告書に前回データを合わせて表示いたします。
*2. 複数部位をご記入の場合、報告書に反映されません。
【検体採取から報告書送付まで】
(1)検体の選択
※ 唾液・・・・・・・口腔内全体の細菌の状況を表します。(検出下限1000 cell / ml)
必要に応じて検体を選択してください。
(2)検体の採取方法
ペーパーポイントを使用した 細菌検査におけるサンプリング時の注意事項
歯周ポケット内の歯肉溝滲出液からの細菌サンプリングでは、安定した検査結果を得るために、下記の注意事項を守って実施してください。
※ ペーパーポイントは、使い慣れたものをお使いいただきたいと思いますが、太さは#30~#45をお勧めします。
あまり細いとペーパーポイントが折れやすく、ポケット底部まで届かないことがあります。
- ペーパーポイントは2本挿入していただきますが、2本同時に挿入することも、1本目を抜きとってから2本目を挿入することも可能です。
(1) 以下のような場合には、検体採取は避けてください。
- 歯周組織検査から、1週間以上経っていない場合。
細菌サンプリングに先立ってポケット測定を実施すると、細菌の移動が起って検査部位に特異的な細菌サンプリングが不可能になってしまいます。先にポケット測定を行った場合は、1週間以上経ってから検体採取を実施してください。 - 飲食や歯みがきをしてから、1時間以上経っていない場合。
- サンプリング当日に、殺菌剤配合の洗口液を使用した場合
(2) 唾液の遮断と防湿を確実に行ってください。
- 歯周ポケットからのサンプリングにおいて、検査結果を狂わせる最大の原因は唾液による汚染です。唾液分泌腺やサンプリング部位周辺にワッテなどを置いて、確実に唾液を遮断し乾燥してから実施してください。
(3) 歯肉縁上プラークを除去してください。
- 歯肉縁上プラークは、滅菌した綿球などでできるだけよく拭き取ってください。
(4) ペーパーポイントが、舌や粘膜、唾液などに触れないように、ご注意ください。
B:唾液
安定した結果を得るために下記の注意事項を守って採取してください。
○ 以下のような場合には、検体採取は避けてください。
- 飲食や歯みがきをしてから、1時間以上経っていない場合。
- サンプリング当日に、殺菌剤配合の洗口液を使用した場合。
○ 唾液中の細菌数は、起床時や飲食等で大きく変動します。結果を過去のデータと比較するためには、できるだけ同一条件で実施する必要があります。
それぞれの患者さんに対して条件(食事や歯みがきからの時間や、診療アポイント時間など)を定めて、実施することをお勧めします。
(3) 検査申込書の記入
申込書記入例を参考にして、ご記入ください。
- 申込書左側の情報欄に施設名、名前などの該当事項を記入します。
* カルテNo.欄にご記入いただくと2回目以降では、報告書に前回の結果を合わせて表示いたします(ご記入は任意です)。 - 申込書右側の回答欄に、該当する数字を記入します。
・測定細菌
例:3菌種用をご購入で、P.g.菌、T.d.菌、T.f.菌を御希望の場合
回答欄3カ所に、該当の3つの数字を記入します。(順不同です。)
・検体採取部位 唾液を検体とした場合は、記入不要です。
・ポケット深さ 唾液を検体とした場合は、記入不要です。
(4) 検体送付後の流れ
弊社に検体が到着した日を1営業日目とし6営業日目までに報告書を発送いたします。
報告書発送後、地域によってはお手元に届くまでに数日かかります。日数に余裕を持って投函されることをお勧めします。